歯が語る、健康になる食べ方とは
動物の食性は歯の形で決まっています。牛や馬、ゾウは、たとえ体が大きくても歯の形が平べったい草食用で、草しか食べません。また、ライオンやトラは、とがった肉食用の歯しか持っていないので、肉しか食べないのです。
草食動物である牛に、肉骨粉を食べさせて起こったのが、BSE(狂牛病)でした。本来と違う食性を動物に強いると、病気になってしまうのです……。さて、私たち人間の歯はどうでしょう?歯のバランスを参考に、食事を見直してみましょう。
Q1 人間の歯は、大きく分けて3種類あります。
右図を見てそれぞれの本数を数えてみましょう。
臼歯は全部で 本
門歯は全部で 本
犬歯は全部で 本
人間の歯は全部で 本
Q2 次の空欄に「肉や魚」「野菜」「穀物」のうちいずれかを当てはめてみましょう。
臼歯は主に を食べるときに役立ちます。
門歯は主に を食べるときに役立ちます。
犬歯は主に を食べるときに役立ちます。我々は、自分の食性を知る必要があります。人間以外の動物は食性を守っていますよ。コアラはユーカリの葉しか食べないけれども、そのユーカリでさえも何十種類もある中から決まったものしか食べないほどです。
人間の勝手な都合で、本来は草とワラしか食べない牛に肉骨粉を食べさせたために、心身ともに狂いが生じてしまったことがあったでしょう?人間だってそうです。
人間の歯からみて、穀物を砕くための臼歯は62.5%に対し、肉を食いちぎる犬歯は12.5%しかありません。ちなみに草食動物である牛や羊に犬歯はありません。歯を見れば何を食べる動物なのか、食性が分かるようになっているんですね。
昔から「五穀豊穣」という言葉があるように、日本は穀物に恵まれた国です。五穀とは米・麦・あわ・ひえ・きびのこと。これに、そばと豆を加えた穀物を主食にすれば、それだけで栄養が摂れ、生きていくことができます。野生の動物は、医者や薬なしで天寿を全うするもの。自分で自分の健康を守っているのです。人間もそんな自然界の一員。自分の体をつくる”命の素”「主食」を見直すのは、今からでも遅くありません。