中沢さんの奇跡の桃

201769121358奇跡の桃

201769122720中沢さん

山梨県は、桃の生産量日本一。四方を山で囲まれた盆地のため、朝晩の寒暖差も激しく、その寒暖の差が桃に好影響を与えているそうです。また、山梨県は、日照時間も日本一です。桃は、太陽の光を浴びて甘みを増すので、長く太陽を浴び続けることができる山梨県の桃は美味しく育つのですね。

さて、今年も中沢さんを訪ねて山梨県笛吹市へ。5月中旬、桃の木は葉っぱを生い茂らせ、初夏の太陽を浴びてせっせと光合成の真っ最中。
うっすらと産毛の生えた2センチほどの小さな実がたくさんついて、その摘果作業をちょうど終えた頃でした。

201769131421若桃

──今年の桃の生育はいかがですか?


「3月中~下旬、うんと冷えて生育が遅れましたが、4月は気温が高めで経過して、4月11日に桃の花は満開を迎えました。その後も気温が高めに経過しましたので、今年の受粉はうまくいったと思います。」

──これから収穫まで気がかりなことはありますか?

「6月の梅雨、曇天で雨ばかりのお天気のとき、そこが勝負ですね。園主としては気を遣います。気温も湿度も上がりますから、病気や虫たちには絶好の機会になりますので。毎日朝晩、畑を回って観察を続けます。健全な葉っぱのところに日が当たっているか、風通しがよいか、病気や害虫はいないか気を配ります。葉が生い茂って暗くなったり、密度があがると、病気や虫の巣になってしまうのでね。」

201769132141摘果した実を半分に切ってみると

201769132254桃ってどうやって甘くなるの 


収穫直前!中沢さんの桃畑を見学してきました!

中沢さんの桃畑201771413271.jpg

2017年7月10日、弊社スタッフ3名で中沢さんの桃畑に行ってきました。7月の桃畑を見学するのは今回が初めて!春にあんなに小さかった実が立派になっていて感無量。あたり一面、桃の良い香りがして「ここはまるで天国か?」というほどの幸せを感じました。写真の桃は7月中旬の収穫を待っている桃たちです。桃の袋をはずし、地面に敷き詰められた反射シートで味と色付きが仕上がればいよいよ収穫です。(しかし、反射シートのおかげで?、桃畑は暑くてたまらず・・。気温36度。天国なようで実は過酷な状況です・・)

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きれいに色づいた桃がとてもおいしそう!普通はこの段階ではとっくに収穫してしまうそうですが、中沢さんは熟度が上がるのをもう少し待ちます。枝の周りがもっとぷっくりと盛り上がってきたら収穫OKの合図。ひとつひとつ丁寧に両手を使って桃を枝から外し、外皮を傷つけないように細心の注意を払いながら収穫していきます。

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こちらは、8月下旬に収穫する桃「さちあかね」。
袋をかぶっていてまだまだ小さいです。

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今年、中沢さんが新しく購入した農機「ユンボ」!
これで、土作りの作業が少し楽になったそう。

中沢さんの奇跡の桃ができるまで!

201769133416 9,10月

太陽の恵みを吸収して養分を蓄え、
役目を終えた桃の葉が落葉します。
落ち葉や堆肥を土に返します。

201769133651 11,12,1月

樹の根元にワラを敷いて保温する
ことで寒さから桃の木を守ったり、
堆肥を入れて土作りをします。

201769134734 2月

夏に、たわわに美味しい桃を実らせ
てくれるよう、畑にたっぷりと堆肥
を混ぜ込みます。体力勝負です。

20176913513 3月

熟練の目で樹を1本1本見ながら、
枝を切ります。剪定をすることで
太陽の光が桃畑にあふれます。

201769135730 4月

桃の花が咲き始めると、筆を使って、
ひとつひとつ手作業で授粉。
高い枝は長い棒を利用します。

201769135828 5月

摘果とは、実を太らせるため余分な
実を摘み取る作業です。熟練の目で
見極めて、1本1本作業します。ト

201769135931 6月

ひとつひとつの実に袋をかけて雨風
や日焼けから守ります。頃合いを見て
袋を取り太陽を浴びて桃色になります。

20176914017 7,8月

食べ頃になった桃は中沢さんの
手によって丁寧に収穫、箱詰め
され、お客様のところへ届きます。

20176914514桃

 

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無農薬で桃を作る農家さんがいないのはどうしてですか?と、失礼ながら、ぶしつけな疑問を中沢さんに投げかけたところ・・・


「農業でその道を究めるということはね、すごく大変なことなんですよ。まずね、体がもたない。その道を究めたところで、体は途中でボロボロになっちゃう。気は遣うし体は使うし。次第に、『昨年と同じように今年も作ること』が第一優先になってくるから、ほとんどの農家さんは役所とか農協とかの話があると、すぐイエスマンになっちゃうんですね。」


県の取り組みで、新たに農業に挑戦する人も増えてはいるが、途中で挫折してしまうことが多いそうです。そう考えると、ただでさえ難しい桃の栽培を、無農薬で、しかも何十年も作り続けている中沢さんって・・・。淡々と、続けておられますが、実は、本当に、すご-い貴重な農家さんなのでは!と、気づき、出逢えたことに感謝が溢れてきました。
 

 201769141826食べ頃に産地直送

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